「画竜点睛」とは、絵に描いた竜に最後の一筆で瞳を入れると絵が完成する、という中国の故事に由来する言葉です。私たちはこの「最後の一点」を、カタログスペックの数字ではなく、現場で止まらずに動き続ける安定性のことだと考えています。
私たちはもともと、建築CGプロダクションの情報システム部門でした。レンダリングが止まる現場の痛みも、情シスとして市販PCの選定に頭を悩ませる立場も、どちらも自分たちが通ってきた道です。
PHILOSOPHY
The Ultimate Creative Computer, Built for Stability.
「画竜点睛」とは、絵に描いた竜に最後の一筆で瞳を入れると絵が完成する、という中国の故事に由来する言葉です。私たちはこの「最後の一点」を、カタログスペックの数字ではなく、現場で止まらずに動き続ける安定性のことだと考えています。
私たちはもともと、建築CGプロダクションの情報システム部門でした。レンダリングが止まる現場の痛みも、情シスとして市販PCの選定に頭を悩ませる立場も、どちらも自分たちが通ってきた道です。
この「最後の一点」を、実際の製品づくりでは次の4つの考え方に落とし込んでいます。
熱ダレによる性能低下や作業の中断を防ぐ
カタログ上のベンチマークで高い数値を誇るPCでも、長時間の負荷が続くと熱によって性能が低下し、最悪の場合は作業のやり直しにつながります。私たちが重視しているのは、レンダラーによるベンチマークテストのような瞬間的な速さではなく、稼働中ずっと落ちない速さです。
一般的なBTO-PCの検証では、CPUとGPUをそれぞれ個別に、あるいはベンチマークソフトで動作を確認する程度に留まることが多いのが実情です。画竜点睛では、CPUとGPUの両方に同時に高い負荷をかけ続けることで、限られた筐体スペースの中で熱や電力を奪い合う状況まで含めて検証しています。パーツ選定の段階では対象モデルに48時間の連続負荷試験を行い、実際にお届けする製品についても、出荷前に同一基準での24時間のエージング試験を全数実施しています。
自社で構成するモデルでは、ケースファン・CPUファンを標準の状態から交換し、大口径のボールベアリングファンを採用しています。大口径であることで低回転でも十分な風量を確保でき静音性に、ボールベアリングであることで長寿命・耐久性につながる——この組み合わせによる「耐久性と静音性のバランス」が採用の理由です。自社のレンダリングマシンを運用する中で、安価なスリーブファンや水冷ユニットの故障に何度も悩まされてきた経験も、この判断の背景にあります。空冷を基本とするのも、同じ理由からです。
CPUやメモリの型番選定でも、同じ考え方を貫いています。メモリはXMPやEXPOといった非公式なオーバークロックプロファイルを使わず、規格で保証されたJEDEC準拠のクロックで納品しています。CPUについても、オーバークロック前提の型番の採用は原則として避けていますが、シングルコア性能が重視される用途や、上位の型番よりも明確にコストパフォーマンスに優れる場合には、例外的に採用することもあります。画一的なルールを当てはめることよりも、実際の安定性と使い勝手を優先した選定です。
ベアボーン筐体モデル・完成品リブランドモデルを除く、自社構成モデル全てに適用(ファン・ヒートシンク換装、空冷方針の記載も同じ範囲)。
オーバースペックか、予算不足か
「予算50万円で、普段使っているBIMソフトを快適に動かせるPCが欲しい」——この要望に対して、カタログスペックだけを頼りに適切な一台を選ぶのは、情報システム部門が社内にいない現場では簡単ではありません。スペックの高さに惑わされて不要な部分に予算を割いてしまったり、逆に見た目のクロック数だけを追って、長時間の連続稼働に必要な安定性の検証が抜け落ちてしまったりするミスマッチが起こりがちです。
実際にお客様が探しているのは「予算内でこのソフトが快適に動くPC」であって、「プレミアムグレードのPC」ではないからです。ラインナップは、実測データに基づいた用途適合性を軸に構成し、グレード名はあくまで参考情報として併記しています。
また、機能を一律に全部盛りにすることもしていません。たとえば無線LANは、マンションの一室で活動するフリーランスや小規模オフィスなど、有線LAN環境が整っていない現場でも導入しやすいよう、エントリー〜ミドルクラスのモデルに搭載しています。一方、上位モデルは、すでに安定した有線ネットワーク環境が整っていることが多く、無線LANを搭載する必然性は薄いと判断し、見送っています。
PC単体ではなく「快適なワークスペース」をつくる
PC単体の速さはもちろん大切ですが、現場が本当に求めているのは、ワークスペース全体としての「使い勝手」です。私たちは、電力負荷や設置環境、日々の運用のしやすさまで含めて考えています。
たとえば設計事務所では、官公庁への提出物にCD-R・DVD-Rでの納品を今も求められることがあり、光学ドライブが手放せません。現場調査で使うSDカードの読み込みも日常的な作業です。市販のスリム型ビジネスPCへの置き換えでは省かれがちなこうしたレガシーI/Oを、画竜点睛では引き続き選択できるようにしています。
クリエイターの集中を妨げないよう、LEDイルミネーションは搭載せず、点灯しない設計を基本としています。また、着脱しやすい防塵フィルターを備えたケースを採用し、日々のお手入れの手間を減らしています。
情報システム部門が複数台のPCを運用する負担にも配慮し、低消費電力なパーツの選定はもちろん、シリーズによっては統合管理ソフトウェアや、IPMIによるリモート管理にも対応しています。
また、電源容量の見直しなど、オフィスインフラの整備が必要になった際には、協力企業と連携しあわせてご相談いただくことも可能です。加えて、光回線やモバイル回線といったネットワーク環境の整備についても、私たちが直接ご相談を承っています。
日々の作業で起こりがちな小さなトラブル——ケーブルの抜けや、使っていないポートからのホコリの侵入など——を未然に防ぐための標準添付アクセサリーについては、専用のページでご紹介しています。
動作検証と専用チューニングによる最適な環境
裸眼立体視デバイスや液晶ペンタブレット、3Dスキャナーなど、クリエイティブワークを支える専門デバイスは、組み合わせるPC次第で性能を十分に引き出せないことがあります。ドライバーの相性や、特定のソフトウェアとの組み合わせによる予期せぬ不具合は、現場にとって大きな不安要素です。
多くのBTOメーカーでは、対応ソフトウェアへの検証をもって「検証済み」とすることが一般的です。しかし私たちは、ソフトウェア単体ではなく、PC本体・ソフトウェア・周辺機器という組み合わせ全体を検証してはじめて「検証済み」と呼ぶべきだと考えています。
負荷試験はワークフローに依存しない「ハードウェアとしての上限」を保証するものです。一方、実際の現場でどう動くかは、組み合わせるソフトウェアやデバイスによって変わります。画竜点睛では、これを補う形で実機検証を行い、検証済みモデルとしてご案内しています。
「検証済み」の表示は、通れば必ず付けるものではありません。あるシリーズでは、GPUに主な負荷がかかる用途の検証はクリアしていますが、CPUとGPUの双方に同時に高い負荷がかかり続ける用途では、電源供給能力の限界からテストが完走せず、検証済みの表示を見送っています。厳しい基準で通ったものにのみ表示する、という姿勢の表れです。
現在、ソニーの「空間再現ディスプレイ」、ワコムの液晶ペンタブレット「Cintiq」、XGRIDSの「LCC Studio」、CLIP STUDIO PAINTについて、検証済みモデルをご用意しています。
ハードウェア・ソフトウェアメーカー様からの動作検証に関するお問い合わせも歓迎しております。ご利用中、またはご検討中のソフトウェア・デバイスがある場合は、事前にご相談ください。
ここでご紹介した考え方は、実測データという形でシリーズごとのページにも反映しています。用途に応じた構成のご相談や、特殊デバイスとの組み合わせについてのご質問など、お気軽にお問い合わせください。